6月後半、Adobe Support Communityにて、Adobe Captivateに関するご質問を色々と頂きました。ちょうど、Adobe Captivateの操作ガイドを編集しなおしているところなので、いつもCaptivateを立ち上げている状態のPCが目の前になるという状態だったので、24時間以内に回答を投稿することが出来ていました。そして回答させていただきつつ、「この内容を操作ガイドの第2版に入れるかどうしようか」と悩んでいます。「多くの方が困るところかな」「ガイドブックよりも動画の方がわかりやすいかな」など、なかなか判断がつかないものもあります。
さて、今日のブログでは、頂いているご質問への回答を含めた内容です。Microsoft PowerPoint ®(以下PPT)のスライドを用いてSCORM規格のコンテンツに仕上げるプロセスについて、この内容についてお勧めの進め方をご案内したいと思います。
お勧めは、
PPT のスライドでスライドデザインを行う。
そのスライドをACに読み込む。
AC上で音声を録音する。または出来上がっている音声データを読み込む。
音声の調整を行う。(最適化)
スキンエディターの編集と目次の編集を行う。
SCORMへの出力設定を行い、パブリッシュする。
という流れです。PPTでスライドに音声までつけてしまわないというのが一つのカギです。
PPT上で音声を付けてしまうと、音声ファイルの規格がm4aのため、Captivate上で音声が反映されないという事象が起きてしまうのです。(Captivateで読み込める音声ファイルはmp3、またはwav です。)
そのため、PPTの音声データを取り出して、Adobe Media Encoder などでデータを変換し、そのデータをACのスライドに追加するというプロセスが発生してしまうのです。PPTから取り出すという手間を省いて、Windowsのボイスレコーダーを使ったとしてもm4aでの録音になり変換が必要になりますし、音声はAC上で録音する、というのが一番効率的かとは思います。この進め方をすれば目次も設定できますし、コンテンツ途中の学習履歴もLMS上に記録できます。
ただし、とにかくスピーディにコンテンツ化するという状況であれば、
PPTの音声付きスライドをもとに動画をPPTでパブリッシュする。
その動画をACにメディア>ビデオとして読み込む。
SCORMへの出力設定を行い、パブリッシュする。
という流れになります。この場合は、コンテンツ途中の学習履歴はLMS上に記録出来ませんが、PPT上の音声もそのまま生かして最短時間でPPTのデータをSCORM規格のコンテンツとしてアップロードすることが出来ます。この場合は鍵は「空白のプロジェクト」でスタートする際にカンバスのサイズを元の動画データと同じ画面サイズで指定することです。(どうしても同じサイズがLMSの規格等で設定出来ないとしても、縦横の比率は動画と同じサイズにするか、LMSの規格に合わせたサイズに設定した後、読み込んだ動画の縦横の比率を変えないでパブリッシュする必要があります。画面のちらつきや、画質が劣化した印象を防ぐことができ、学習者に「このコンテンツ、画質が悪い」という印象を与えずに済みます。)
動画は、「とにかくスピーディにコンテンツ化する」というPPTで動画を作成し、ACでは動画を貼り付けるだけの後者のパブリッシュ方法のご紹介です。
追伸 ガイドブックの編集が終わっても、なるべく早い回答を目指していきます。